トレーニング日記(2004年)
<前説>
事の始まりは、2002年の冬だった。
階段から落ちてひどい打撲&インフルエンザにかかり肺炎も併発する。
インフルエンザは治ったものの、息苦しく声を普通に出せなくなる。
ライブでは自分の曲なのに声が出ない。
ましてやメタルバンドの方の曲は低音から高音までたっぷり使われているから
一曲を歌いきる事さえままならなくなっていた。
もう、バンドのボーカルとしては務まらない。
「辞めろ」とメンバーの一人でも言ってくれれば楽になれたのだが、
皆、情けからか言ってくれる者はいなかった。
それが、余計につらくてプレッシャーになっていた。
ただ、この声でバンド3つを掛け持ちするのには限界を超えていたから、
十代の子達のバンドは自ら抜けた。
こうして、しばらく出ない声のまま過ごす。自分の声との葛藤を続けたまま。。。
その間に色々な病院に行くが、同じような薬を出され全く効果なし。
2003年の始めから、色々なスクールを検索し始める。気になったらメールし、
スクールの事を調査する。その中には、営利目的とは思えぬ親のように
モノを言う親切な人もいた。
しかし、私は有名どころを選びあるレコード会社のスクールに通う。
先生はそれなりに有名で現役の人達ばかりである。
色んなジャンルや教え方の先生がいて、自分に合った先生をチョイスして
レッスンを受けれる仕組み。色々な先生のレッスンを試して、
私の求めている声を出す方法を問うが、どの先生の言うことも頭の中では
わかるのだが、実際に体や声は、そう上手くは音を出してくれない。
こんな事で本当に私が苦しみから開放される日がくるのだろうか?
不安を覚え始めた時だった。自分の通う会社が浜松町から青物横丁になった。
基本終業時間は今までより遅く、仕事は以前よりも忙しく、
スクールへ通えなくなった為、休学をする。
仕事でのストレスと社内のタバコの煙。更に声は出なくなっていた。
2004年3月本当に危機を感じ始めていた。今まで普通に出ていた声も出なくなった。
会話の言葉さえも苦しくなっていた。
自分なりに考え、小さな病院だからダメなんだと決め付け、
ネットで色々な症例を探し、ある大学病院の音声外科にたどり着く。
ここは大学病院で、予約がないと診療を受けられない。
しかも月一回の、決められた曜日のみ。
音声外科ってのは耳鼻科とはちょっと違う分野になるが、
最近ではカラオケのやりす過ぎで声の出なくなった人達も多いらしい。
手術で声が出るようになった人の話がHPに載っていたので、
さすがにここの医者なら治せるだろうと思っていたのだが、
結節が中途半端な大きさと硬さで、手術のメリットがデメリットを上回る事が
出来ない可能性が大きく、手術の判断は私に委ねられた。
手術をした場合、今よりは声は出るようになるが、
今までの良かった時までに戻る事は決してないのだ。
ステロイドの噴霧器と飲み薬でとりあえず症状の改善を待つが
4月、5月と何の変化も改善もなし。手術に踏み切ろうかと悩んでいる所へ、
ある人からメールが来た。そう、2003年の初めにスクールを探していた
時に<営利目的とは思えぬ親のようにモノを言う親切な人もいた>
私が書いた、そう、その人である。
その人は今回だけでなく、時々メールをくれていて私の声の状態を
気にかけてくれていたが、私は医者が一番と決め付け、
レッスンの金額が高いと思い込んでいた部分もありその人のスクールへは
いかなかったのだ。
ところが、こんな事態になり、医者も信用できず、藁にもすがる思いで
今の状況をメール返信すると、
「ここに来れば治ります。実際に治った人もいます」という回答が返ってきた。
もう、この人に賭けて見るしかない。そう思ってトレーニングに通う事になる。
この一風変わった先生の名は「荒谷 起吉三」である。
先生の本も売られているから知っている人もいるのではないだろうか。
先生のスクールの特徴は、誰もが必要な基礎を作れる事。
一般のスクールでは歌とかリズムとかの上モノしか教えてくれないので
個人の持ってる肉体的基礎レベルが低ければ低いほど、
ついていけないと言う事になるわけだ。アナウンサーの学校も然り。
以前実際に私が通っていたスクールの話をちょっと書いたと思うが、
まさにこれがその例である。声を出す為に良い体、作られた体をを持った、
先生が、「こうやるのよ!」と教えてくれたところで、
壊れてしまった体しか持たない、楽器となる体がない私に
先生と同じように声が出るわけなかったのだ。
〜 そして、土日に家事もせずにトレーニングに出ている私がいる。 〜
理解ある旦那に感謝
前説が長くなったが私のトレーニング日記を公開しよう。
●5/29 <初トレーニング>
腹筋を含む数種類のメニューをただひたすらこなす。
日常が仕事で座りっぱなしの私にはかなり辛い。
小中学生時代に戻ったか!という位の運動量。
今まで使う事のなかった筋肉を使う事に驚く。
初日の為、ワンセットの筋トレメニューをこなした後、
ランニング&声出しの数種類を行う。
声がやはり出ない。出にくい。苦しい。
●5/30 <トレーニング2回目>
昨日の夜までは何ともなかったのに、
トレーニングに行く途中、電車の中で筋肉痛発生。
筋肉痛を抱えたまま。昨日同様のトレーニングをする。
声出しを重ねているうちに、ある一点に声の方向が当たる時、
苦しくもなく、力まないでも、大きな声が出る事に気付く。
しかし、まだポイントは抑えられない。
同じように結節で手術を強いられていたのにここでトレーニングして
結節を完全に治してしまった、メタルの男性がトレーニングに来ていた。
すごい声である!全てをかき消してしまうような鋼鉄の声。
まさにメタル。彼はメタルの声のランキングで1位にもなったという。
結節から、今の彼の声が生まれたなんてなんてすごい事実!
これだけの声を出す彼に、力みがなく、軽軽しくその音量を
出してしまえるのを目の当たりに見て脱帽!
世の中の首に筋を立てながら死にそうな顔で無理にシャウトするシンガーが
格好悪い事だったって事に気付く。
●6/06 <トレーニング3回目>
まだ筋肉痛と戦っている。筋肉痛が治る日は来るのだろうか?
今日から、筋トレメニューを2セットにする。
声出しするとなぜか声が出やすく、自分で言うのもなんだが、
良く通り良く響く。素直に嬉しい。
先生も、もう良くなって来てるぞと言ってくれたが、
良い気になるな。と諭された。良い方向に向いて来た時に、
調子に乗り過ぎて壊してしまう人が多いらしい。
そうなると、今度はその倍以上の時間をかけないと
治せなくなってしまうのだ。気をつけなければ。
★6/07 【○○大学医学部附属病院にて検査の日】
喉の状態は相変わらず、変動なし。
「薬が効いているみたいだからこのまま続けましょう」との事。
・・・いや。効いてない気がするが、ハウスダスト等のアレルギーが
ひどいので、タンが絡む事だけ告げ、新しく薬を追加する。
また、今日もステロイドの噴霧器を渡される。
●6/13 <トレーニング4回目>
まだ、微妙に筋肉痛あり。でもほとんど気にならない。
気になるのは、椎間板ヘルニア&坐骨神経痛の痛みだけ。
今までセーブしていたバンドのスタジオ練習の時に、
歌った喉の感触が違った事を先生に伝えた。
でも、先生はまだまだ調子に乗るなと言う。
私ももう、苦しみの中で歌うのは嫌なのでセーブしたつもり。つもり。。。
今日も筋トレメニューをいつものように行い、声出し。
今日も声は上々!今まで使っていた声を出す方向以外に力を使わずに
大きく響く声方向がある事を確信する。
ただし、鼻が詰まっていると使えない。
そして、自分でも一発でその方向に声が当てられない。
慣れて覚えるしかないのだろう。
昨日の腰の痛みも全く治らないので、ついでに整形外科に緊急で入れてもらう。
レントゲンの結果、椎間板ヘルニアが更にもう一つの骨の間にも出ていた。
効き目の強い方が良いと訴え、座薬をもらう。
結局、この病院も根本的な治療については何も触れなかった。
二度と行かないから!
●6/26 <トレーニング5回目>
腰の痛み以外は問題なし。
喉の痛みも、苦しくもないのでステロイドの使用を、
先週からやめているが問題ない!
今となっては手術をするかどうか悩んでいた自分が馬鹿らしい。
先生の言った「治るは本当かもしれない」いや、治らなくてもいい。
これだけ爽快に声が出るならば、結節なんて鼻糞みたいものかも知れない。
今日は、新たに入りたいと言う女性が見学に来ていた。
私の声を聞いていて、先生に「こいつは結節で手術が検討されてるんだよ」
と、言った。見学女性は驚いて「手術の必要がある、そんな声には聞こえない。」
と言っていた。確かに、たかが5回のトレーニングでここまでになるなら
誰でも驚くだろう。もちろん医者も。。。
このまま、上手く持続できるなら、しばらく空いていたライブが秋にはできるかも。
●7/04 <トレーニング6回目>
今日は風邪気味だが、嬉しさのあまり早めにトレーニングに行った。
この喜びと驚きを先生に伝えたかったから。
一昨日位からクーラーと外気の温度差に耐えられず風邪をひいた。
ところが昨日のバンドのスタジオ練習で、驚くほど普通に声が出るのだ。
今までなら、こんな状態で歌ったら途中で声は潰れ、
帰りには話す事にも苦しくなっていたのに今はどうでしょう!
面白いくらいに何ともない(肉体疲労を除いては。。。)
バンドのメンバーも「声、ちゃんと出てるよ」って言ってくれたから間違いない!
ステロイドにも勝るトレーニングがあるんだよ!
そしてこれを先生に伝えると、先生も満足そうだったが、
やはり、「知美!調子に乗るんじゃないぞ。まだ完全じゃない」と諭される。
★7/05 【○○大学医学部附属病院にて検査の日】
いつもと同じくカメラ喉カメラを使って検査するが、結節が若干小さくなってる。
声も出る。医者は、「薬が効いてるみたいで安定してきて良かったですね。」
と言ったが。。。私はすでにステロイド噴霧も薬も飲んでいない。
来月はもう行かない事に決めた。薬のみで治らないから困ってたのに、
結局名ばかりで
今日はなぜか腰がひどく痛い。声出しの時に腰に負担がかかる。
帰りにさらに痛みが増しまっすぐに歩けなくなる。
夜には完全に歩けなくなる。垂直に立てない!
折角、いい感じになってきたのに今度は腰かい!
自分の体のもろさに嫌気がさす。
昨日の腰の痛みも全く治らないので、ついでに整形外科に緊急で入れてもらう。
レントゲンの結果、椎間板ヘルニアが更にもう一つの骨の間にも出ていた。
効き目の強い方が良いと訴え、座薬をもらう。
結局、この病院も根本的な治療については何も触れなかった。
二度と行かないから!
●7/11 <トレーニング7回目>
あ〜!もう!喉の調子は良いのに椎間板ヘルニアのせいで、
声出しが立って出来ない。眩暈がして吐きそうになる。
声もいつもの半分。今日からブリッジ横回転をやめる。
無理は禁物。焦らずにゆっくりいこう。
月末には通常トレーニングの3倍近い合宿も有るから。
体調を整えなければ。。。
●7/24 <トレーニング8回目>
今日も腰は半端じゃなく痛い!昔、単車の免許を取る時に
コルセットして単車を起こしたのを思い出す。
やはり、声出しが立って出来ない。腰って声にはすごい影響がある。
今日は30分早めに終わらせて、同じトレーニングに通っている、
18歳の役者の卵ちゃんの初舞台を見に行った。
台詞は少なかったものの、声を出せば人一倍通る声である。
これもトレーニングの賜物。
実際に大きな舞台に立っている役者さんが数人トレーニングに
通っている。皆、誰よりも強い声を手に入れたいのだ。
私も秋までには第一段階としての基礎の声が出るようにしたい。
腰が悪いので普通の基本トレーニングメニューがこなせないから、
皆より進みは遅いかも知れないけど無理はしないでやって行こう。
★7/26 【神経ブロック】
椎間板ヘルニアに超良い病院を見つけた。
この病院は所沢にあるのだがTOP暮らす
◇7/30 明日は合宿。帰ってすぐに準備して出発!
痛み止めの座薬を持って行きたいが要冷蔵なので持っていけない事に気付く!
出発からジャージで行ったら馬鹿だと思われる???
●7/31 ≪トレーニング合宿1日目≫
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●8/01 ≪トレーニング合宿2日目≫